「おばさん」は死語になる

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伯母さん・叔母さんではなく、年配の女性という意味で使う「おばさん」とは何歳以上を言うのでしょうか?
女性の容姿や言動に関係無く客観的な年齢で区別するにしても、30歳以上、30代後半、40歳以上あるいは既婚者なら30歳以上で独身なら40歳以上など人によって基準は曖昧です。それもそのはずで、「おばさん」の語源は、同音異義語である「叔母」「伯母」で、元来はその人から見て親と同世代の女性を意味する言葉で、絶対的な基準がそもそもありません。
ちなみに、「おばさん」は漢字で「小母さん」と表記されます。


このような相対的な意味を持つ言葉にある程度の基準を求めるとすると、その言葉を用いる人たちが属する社会背景を考慮しなければなりません。「おばさん」という言葉の場合は用いる人の年齢が基準ですので考慮すべきは、用いる人の年齢が平均的にどれぐらいであるか、つまり日本の平均年齢を考えてみます。平成24年の日本の平均年齢は45.5歳です。その親の世代となると60歳前半から60歳半ばとなります。
これを、「おばさん」と呼ぶのは少々無理があるように思えます。どちらかという「おばあさん」です。これは言葉の意味の変化は平均年齢の変化よりもずっと遅いと考えられますので(平均年齢の変化が異常に早いとも言える)、現在の平均年齢が「おばさん」という言葉のニュアンスにまだ反映されていないため生じるギャップです。言葉のニュアンスの変化が仮に100年かかると考えると、1920年の平均年齢が26歳から27歳ですのでその親の世代である45歳前後以上を現在では「おばさん」と呼ぶと考えてよいのではないでしょうか。さて、このまま平均年齢が上がり続けるとどうなるでしょうか?平均年齢の親の世代が平均寿命に差し掛かると「おばさん」という言葉は「おばあさん」と同義になりかも知れません。
しかも、「おばさん」という呼ばれることを女性は嫌悪しますので、女性の力が強くなるにつれて差別用語のように扱われて、最後は死語になるかも知れません。